最後の短篇企鵝の剥製

読んだ短篇についての雑な覚書を書くペンギンは絶滅しました。本博物館では、在りし日のタンペンペンギンの姿を剥製によって留めています。

5001-7500 words

Kate Folk, "Out There"(2022)

背景 ・7400ワードほど。 ・初出は The New Yorker www.newyorker.com ・ケイト・フォークは2011年にサンフランシスコ大学でクリエイティブ・ライティングの修士号を取得したのち、The New Yorker、Granta、McSweeney's といった一流誌に作品を発表し 、2022…

Kevin Wilson, “The Neck’s What Keeps Heart and Head Together”(2003)

背景情報 ・5450ワードほど。 ・ケヴィン・ウィルソンがまだ単行本も出していなかった24,5歳くらいのころの作品。 ・初出は Blackbird blackbird.vcu.edu あらすじ ・修道院で下働きしている日本人の母親と暮らすベッキー、ジェニー、キャリーの三姉妹。彼女…

Weike Wang, "OMAKASE"(2018)

概要 ・ボストンからニューヨークへ移住してきた36歳の銀行勤めの中国系アメリカ人女性が、陶芸家(白人男性)の恋人といっしょに新しく見つけた寿司屋に行く。そこで寿司に舌鼓を打つあいだ、彼女は色々なところに自らの体験や家族の思い出とからんで差別(…